3面をビルに囲まれて、東側が唯一の採光面の敷地。本来なら
この面に大きな窓を設けて光を取り入れるのが普通だが、開け
た窓から見える景色があまり良くないことを考慮すると、こん
な案もあり得るかもと思い考えてみた。
2層吹き抜けの壁面に開口をランダムに開け、ステンドグラス
風に色ガラスを入れてみた。どこかで見たような気がするが気
にしない。
夜間は外光がなく、内部の人工照明では、ガラスは沈み込んで
目立たないし、空間も人工照明が創る見慣れた空間。
しかし、朝日が壁面に当たると空間が大きく変化する。色ガラ
スを通った虹色の光で空間が満たされる。なかなか面白い空間
が出来上がった。
と同時に、夜間の空間を演出する照明が如何に大事かがわかっ
てくる。
この絵は、蛍光灯を一灯吹き抜けの上部に点けただけであまり
夜間のことは考えていない。
次はこの空間の照明のスタディを行ってみたい。
ところで、ゴシック教会のステンドグラスはもっとスケールが
大きく、デザインも複雑で比べようがないが、同じゴシック教
会でもステンドグラスで内部空間の印象が大きく変わる。
パリのノートルダム教会は、空間の大きさ、空間に入る光の量
、ステンドグラスの色彩・デザインのバランスが絶妙で見る人
に感動を与えるが、同じパリのゴシック聖堂でも、入ってくる
光の量が多すぎて、しらけた空間になっているものもある(私
見ですが)。空間のデザインに光の持つ影響力がいかに大きい
かのいい例だと思う。
人工照明のエントランス
朝日を浴びたエントランス
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