2009年7月21日火曜日

水上別荘

With_yacht



週末を過ごす別荘に行くため、夕暮れ時の靄のかかったラグーンにクルーザーをゆっくり走らせていたが、居間につるしたペンダントの明りが道しるべになって方向を見定め、今さっき着岸したばかりの光景。



になってしまったが、本来のテーマは“洪水”だった。絵として面白いのが出来たので急きょタイトルを変更した。



実は洪水で湿地帯に建っている住居が浸水したところである。



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この絵を作ったきっかけはミース設計のファンズワース邸だ。



Farnsworthhouseg1



Farnsworth邸はイリノイ州の湿地帯に建っており、しばしば洪水に見舞われる土地のようだ。ミースは設計するにあたり1階の床を1.5m地盤面より上げた設計をした。



洪水時の写真。



Farnsworth1



この建物を見ているとそんなに床が上がっているようには見えない。アプローチのテラスと軽快な階段でうまく高低差を処理しているためだ。



ファンズワース邸は、その究極のディテールで世界中に知れ渡っているが、ちゃんと出水に対する処理をデザインで消化しているところがまた素晴しいと思う。



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しかし、2008年秋の大雨はすごかったようで床上浸水してしまったようだ。



その時の写真がこれ。



Farnsworthfloodlongshot1



たぶん1.5mという数字は、過去の出水履歴を調べそれに余裕を持たせた設計なのだと思う。それが近年の地球規模の変化で床上まで水が来てしまったのだろう。地球温暖化の影響がこんなところにも表れているのだろうか?



前に掲載した、ピロティ形式の住居はたぶん、洪水には強いがそのためのレベルのデザイン処理は全然できてないと感じた。



もう一度モデルをリファインしたので、と言ってもレベルの処理は同じだが再掲する。洪水時の絵は水上住居みたいで面白いが水がないとやはりつまらない。



Exterior_landscape



Interior_night



Living_interior



Exterior_evening



Gaikan_night



いっそボートを浮かべてみたらどうだろうか? で作った絵が最初の絵である。



日本でも近年ゲリラ豪雨と称される熱帯に見られるような集中豪雨がよく起るが、雨水や出水対策は、過去の最大雨量(平成12年の東海豪雨の1時間97mm)から1時間当たり100mm想定としているが瞬間的に処理能力を超えることがあるみたいだ。



出水の種類には外水氾濫と内水氾濫がある。
外水氾濫とは、海水や河川の水位が堤防を越えて、もしくは決壊して洪水となる場合で、日本ではかなり堤防の工事が進んでおり、地震で堤防が破壊されて同時に大雨が降らない限りは大都市では起こりそうもない。しかし、外水が氾濫すると、その浸水量はとてつもなく大きく、たとえば大阪の淀川の堤防が決壊すると梅田のあたりは4mほど水につかることになるそうだ。また、浸水時間も何日という単位で相当長い。ちなみに東海豪雨では河川の堤防が決壊し外水氾濫となっている。



それに対して、内水氾濫とは、降雨量が下水道の処理能力を超えてしまい、道路に水があふれる洪水のことだ。こちらは道路の高さによるが、(高架の下をくぐり抜ける様な道路だと何mになる)せいぜい何十センチの単位で、時間も短い。しかし頻度は年々多くなっており、特に地下がある建物は開口部の防潮板などの対策を十分に練っておく必要がある。



Sinkawa



(名古屋市ホームページより転載)



この写真と前に掲載した



Birdvue



この絵の印象がダブってしまいます。



2009年7月10日金曜日

インテリアイメージ

久々にインテリアを作成した。前回の崖の下の家のリビングダイニングのイメージ。



木の持つ温かみを生かしたインテリアとした。



Photo



Photo_2



しかしこの吹き抜けのピクチャーウィンドウは、自分で設計していても夏は暑く冬は寒いだろうなと思う。



透明ガラスという素材は、太陽光の輻射熱をほとんど通してしまう。そのため夏は太陽光の熱エネルギーが直接室内に入ってくる。また、断熱性もあまりないため、外気温と室内温度の差がある時は、気温の高い方から低い方へ熱を通してしまう。



その対策として近年low-eガラスが開発された。このガラスは、2枚のガラスの間に乾燥空気を閉じ込めたペアガラスで、外側のガラスに薄い金属膜をはることで輻射熱のうち赤外線成分を多くカットできる性質を持っている。また、ペアガラスの空気層は断熱には効果があり、冬・夏とも透明ガラス一枚に比べればかなり省エネには効果があるので多く使われ始めている。



しかし借景を目的に作られたピクチャウィンドウは、できる限り透明が望ましい。low-eガラスは熱線反射ガラス(ミラーガラス)に比べれば透明性は高いが、金属膜の影響でサングラスをかけて景色を見ていることになってしまうため余り使いたくはない。



2009年7月5日日曜日

崖の下の家

急斜面に建つ3階建ての住宅。



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道路から建物へは、橋を渡ってアプローチするが、道からの景観を阻害しないようにアプローチの道路が屋上レベルになるように設定した。



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1層は6m×6mで36㎡(10坪)。延30坪。



居間は吹き抜けで大きなピクチャウィンドウを設け、雄大な自然を借景にした。



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3階平面図



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2階平面図



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1階平面図



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